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会長の目


日本ニュージーランド協会連合会総会など 2013年5月21日

宮本忠


初夏、日本ニュージーランド協会連合会理事会・定期総会が、5月18日(土) 午後3時から
高山市日枝神社において開催された。2年前に連合会が発足以来、初めての総会であった。
総会は、マーク シンクレア特命全権ニュージーランド大使及び高山市西倉副市長の臨席の下、行なわれた。
総会は、23協会のうち、出席8協会、委任状11協会で、次期役員、内藤名古屋協会会長など原則留任とし、
新たに副会長を増やすことを決め田尻札幌協会長などを専任した。次期総会を東京で開催することも決定された。
懇親会は、両来賓、関係高山市民も加わり、地元の民謡踊りや謡も演出され約60名参加で盛り上がった。


以下、シンクレア大使のスピーチを中心にして報告します。日本語の中に英語を交えてのスピーチであった。


大使は、昨年七月に着任、30年ぶりの日本赴任だったとのこと。その前歴は、外交貿易省TPPの主席交渉官だった。
TPPとは、環太平洋戦略的経済連携協定のことである。

この協定は、現在日本における政治の重要争点になっている国際協定である。
大使が冒頭にこの時期に日本に赴任したことについて「おもしろい時期にきた」と言われた意味は、
以上の脈絡から理解できそうである。大使は言う。「昨年の12月に日本で政権交代が行なわれ、阿部政権は、
環太平洋外交に大変エネルギッシュに努力しておられる。3月15日に阿部総理はPTTに参加することを論じた。
先々週、ニュージーランドから貿易大臣が来日、来週にはエネルギー大臣が来日して阿部内閣の担当大臣と
話し合うことになっている。近々、日本の岸田外務大臣がニュージーランドに来られることを期待している。
マスメディアも大いに関心をもって報道している。われわれニュージーランド政府は、ただ、TPP貿易交渉だけでなく、
むしろ長期的な経済統合のプロセスに入ることに意味がある、と考えている。その結果、日本、
ニュージーランド、オーストラリア、マレーシア、みんながそうした経済統合に入ることに意味があるのである。
ということで、政治レベル、通商との関係が今後随分変わってくると思う。そのためにはさまざまな準備と交渉が
必要になっている。日本とニュージーランドとの重要な関係事項に農業がある。たとえば、酪農。
私も、北海道を訪問し、関係者の話をお聞きしたいと考えている」。


シンクレア大使のスピーチは、TPPに多く当てられていたが、最後に、観光と留学、ホームステイに言及され、
「日本からのニュージーランドへの訪問を望んでいる。そして、大地震によって被災したクライストチャーチも、
みなさんを心待ちしている」と述べた。

以上



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