クライストチャーチ大震災直後に、ニュージーランド旅行に対する「ゴーサイン」が
出るにいたったのは、次のような協力を得たからである。
友人であるクライストチャーチのリンカーン大学のT博士やかつて関西の某市議会議長で、
現在、クライストチャーチに、ご家族とともに住んでいるKさんのアドバイス、
および、宿泊するクライストチャーチのモーテルやその近くのホテルからの連絡があったからである。
特に、ニュージーランド政府観光局の情報、モーテルやホテルからのコンタクトは大事な情報源であった。
例えば、地震直後の多忙の中、予約済みのモーテルの主人から「キャンセルが2,3あるが、
宿泊は可能です。どうしますか」というメールが、街の状況とともに丁寧に送信されてきた。
また「今こそ、心を一つに」と題するニュージーランド政府観光局のURL(日本語)は信頼できた。
行方不明者などの各種問い合わせ、義捐金、鉄道、国道、長距離バス、レンタカーなどの
状況を含むクライストチャーチや他の地域情報もかなりタイミングよく伝えていた。
そしてこのような文が付け加えられていた。「2月22日地震で被災した一部地域を除いて、
ニュージーランド全国の観光関連事業は、通常通り運営されており、旅行者を歓迎しています。
クライストチャーチ市内への不急な旅行は控えていただいていますが、これ以外には、
ニュージーランド旅行には何ら支障はありません」政府観光局のこれらの丁寧で、力強いメッセージにより、
いわゆる風評被害が多いに減ったのではないかと思う。かくて、次の文書を参加者に送ることが可能になった。
第一に、「氷河ハイクのときの服装について、参加者から、お尋ねがありましたので、
ヘリハイク会社からのメッセージを以下に翻訳します。参考にしてください。
3,4枚の暖かい重ね着、楽なズボン、日焼け予防とサングラス、飲み物・スナック・ランチ
そして帽子と手袋を用意するとよいでしょう」。
第二に、「ヘリハイクは午前11時50分発の予定です」。そして、
第三に、次の「留意事項」も配布した。
1 現地でのグループ費用の支払いなどについて;原則として、その都度、清算とします。 現地では、あらかじめ会計に、共同基金として、各人が一万円を預けておき、 そこから、入場料や食事代、バス代などを支払う。基金が底をついたら、相談のうえ、基金代を徴収する。 |
2 出発当日の集合場所など |
2−1 津渚町港から、6名が乗船します。障害者手帳などの必要書類を忘れないでください。 |
2−2 近鉄白子駅からは、2名です。 |
2−3 2名が直接、セントレアに行きます。 |
2−4 セントレアでの集合場所 出発フロアインフォメーション前。午前9時。 |
3 国際免許証など:今回も、部分的にレンタカーを使います。可能な方は、国際免許証をご用意ください。クライストチャーチ以外は、車の数は少ない。 無理のない、安全運転について、みんなで声を掛け合いましょう。早朝や夕暮れ、夜間のドライブはしない。 |
4 魚釣り 西海岸において、魚釣り可能です。新鮮なさしみ、焼き魚、煮魚など期待できるかも。 釣り道具などは、現地にて借りることができると思います。 |
5 荷物は、 移動が多いので少ないほうが良いと思います。 |
6 履物 ハイキングもあります。歩くことが多いので、慣れている靴がのぞましい。 |
7 服装について 訪問時期の平均最高気温21度、最低気温9度ぐらいです。昼と夜の寒暖の差が大きいので、対応できる服装などをご準備ください。 なお、氷河ハイクの服装などは、次のようなものを容易するようにとの、現地からのメッセージがあります。軽食、山用ジャケット・フリース、サングラスなど。ただし、氷河ハイクの前日に、ハイクの営業所に出向いて準備しますので、心配はご無用です。 |
8 洗濯などについて 宿泊はほとんどがモーテルです。洗濯可能です。モーテルには、通常、歯磨き用品、スリッパ、パジャマなどは置いてありません。 |
9 日本で使用している電気ひげそり器などを持参される場合は、変圧器が必要な場合があります。 旅行用品店などで尋ねてください。 |
10 薬などについて 常用されている薬や眼鏡、白杖などをお忘れなく。 なお、ニュージーランドでは紫外線が強く、また、虫さされ(サウンドフライ)に注意が必要です。 現地の薬屋で両用のクリームを考えましょう。 |
3月7日、Kツーリストから、参加者全員の航空券がまとめて会長に届いた。
そして航空券は、出発当日、セントレアで手渡すことになった。
海外保険などを含む航空機関係費用は、各自がツーリストに支払った。一人ひとり代金が異なるからである。
こうして、今回の親善交流事業は、現地の協力の下、クライストチャーチ震災の
結果を見据えながらの旅行準備となった。(続く)